死に絶えた冬の後に
光の春はやって来て
瞬く間に
惜しむ暇もなく
夏へと向かっている
そんな中で
冬の情景への
回帰を名残惜しむ心が
季節を逆行させる
私は春が来たら
桜の花ビラに彩られた棺桶の中で
永遠の眠りにつきたかったのだ
それがこの世の至福であると
感じた暗くて長い極寒の日々
そんな心を差し置いて
季節だけが
前に加速していく
私の心だけを置いて
季節だけが
急速に
前進して行っている
こんな風に
取り残された
心は
どこへ行ったらいいの
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