重りから解放された躰は、
宙に舞う。
そして、
地面に辿り着くまで
半分気を失ったようだ。
まるでそれは、
やわらかく
軽く小さな
鳩の表皮からでる羽毛が
風に揺られ、
それとともに、
中身を失った、
皮だけになったその鳩の躰が
右へ左へと
車が通る度に吹く
風に吹かれて、廻る度に
違う方向へと折りたたまれていくようだ。
そしてその
風に吹かれる度に
その羽毛は宙に舞い
失われて行く。
そして、
春の始まりの空気の中へと
飛び立っていく。
それは冬の終わりと
春の始まりの狭間の空間。
その重りの詰まった躰の
私はもうここにいないのかと
想像する。。
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