私は
自分の横に横たわる
傷口を
みつめている・・
みつめている・・
まだ生々しく
ぱっくりと開いた
私の
背丈にも届きそうな
傷口・・
25年経ってもまだ
”そこ”に横たわっているとは
気づかなかった・・
私はまるでそれを
”他人の物”をみるかのように
ぼんやりと
みつめている・・
でもまだ
傷口は
そこにあった・・
癒されることなく
25年前と
全く同じ形をしている。
ただ
私が
「みようと」
しなかっただけ・・
でも
「触ろう・・」とすると
それは
「私の中」で
痛み始める・・
まだ新しい傷口は
癒されず
まだ
私の心のなかにある・・
そして
私はまた
私はまた
その
「傷口」が
痛まぬようにと
「オブラート」に包むように
自分の体で
そっと
触らぬように
触らぬように
覆い隠して
しずかに抱いて眠る・・
まるで赤子を
抱いているかのように
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