ある日、わりと天気のいい日に
いつものようにNori君がアリスの前に出てきたんだけど、
なんだか今日はいつもとちがって機嫌が悪い。
いつももっと自分の気持ちを前に出さずに、
がまんしてるんだけど、きょうはちょっと違うようだ。
「アリス!」 Nori君がいった。
アリスはいつもより大きな声を出してるNori君を見て、
大きなお目目を「ぱちくり☆」させながら、
もう一度Nori君のきれいな切れ長の目を覗きこんでみたが
「ど、どうしたの?・・(今度は何?)」って言ってみた。。
「アリスさあ、俺が君のこと好きだってよくわかってる?」
ってとうとつにいわれたもんだから
アリスは面喰って「あ~あ~・・」ってしか
すぐに言えなくなってしまった。。
「ねえ、わかってる?本当に?」もう一度Nori君はしつこく繰り返し聞いてみた。
なんだか「返事のしない」壁に向かって、じぶんがいつも「大声」で言ってる気がしたから。。
そして「今」もなんだか「自分の声」しか帰って来てない気がする。。
アリスもアリスで、突然また返事に困るようなことをまた前触れもなく言われたので、
どうしようか頭の中が真っ白になってしまった。
「やっぱそんなに僕のこと、好きじゃないのかもしれない。。」とNori君はすぐにまた
「じぎゃくてき」に取ってしまいかけていた。。
「好きだよ。」
アリスがそう言った。
「でも、Nori君が想ってるほどにアリスはNori君の想いには答えられないかもしれない。。」
そういって、アタマを抱えて「どうしよう・・」って感じでNori君の顔が見れなくなって、より「ちっちゃく」なっていった。。
「ごめん、ヘンなこと言って。。」そういって
Nori君はそんなアリスの姿をみた途端に、じぶんがわるいことを言ってしまったような気になって
自分の気持ちよりも、そんなアリスが「かわいそう」になって、
「自分の気持ち」をおさえながらも、
そんなアリスを「抱えて」上げたくなった。。
いつもよりは「ふんわり」と少しアリスのちっちゃな躰から数センチ開けるように「ハグ」していた。。
「僕だって本当にアリスのこと、好きなんだよ。。」
そう想って彼は、自分の想いが自分が想っているほどにアリスに通じてないのかもしれないということを悟って、ちょっと哀しくなって「泪」をこらえながら、
「だいじょうぶだから・・ごめん。。」そういって
アリスが「ごめん。。アリスもNori君のこと好きなんだけどね。。」そう言って、見えないように泣きかけている木の下で、Nori君はそんなアリスを抱えながら、そっと「目」を閉じた。。
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