2013年9月7日土曜日

「猫少年」・・あらわる。 その3:お風呂。

「ねえ寒くない?」って私が聞くと

「雨」にずぶ濡れになった

その細い体が

「少し」震えてるようにもみえたから・・


「うん、ちょっと。。」って言って、

「服を脱ごう」としたけれど

「風邪引くから、

先にお風呂に入って。」と言った。


「うん。」と首を縦に振って

「恥ずかしそうに」していたけれど、

「すぐに」お湯をためて

あったかい「湯気」の中に

「いれてあげる」ことにした。。


そのうちに「ご飯用意するから、ちょっと待ってて・・」って言って、

さっき買って来てた

「コロッケ」と一緒に

「他の物」も用意することにした。


「何か好きなものある?」って聞いたら、

「かつおぶしとか・・」って「まるで」猫のような

答えをしたから、思わず「噴き出し」そうになったけど、

「あ、これは笑っちゃいけないんだな・・」って

思って、いつも通りで人が

「少年」に

「猫の餌」だけ上げる日もあったから

「一緒に」シェアして「食べてたんだろうな・・」と想って・・


そうしてるうちに「湯船」に「お湯」が貯まって来たから

「もう入って」って言った。


なんだかお風呂の入り方さえも

ちょっと戸惑ってる風だったので、

「背中洗ってあげるよ」と言って

少年が入った後に

「体」を洗ってあげることにした・・


「なんだか”お母さん”みたい・・」といいながら

ちょっと恥ずかしげに「湯船」に浸かって言ったけれど、

その白い肌の背中や腕に「無数の・・」傷痕があって、

「吃驚した・・・」


「これはどうしたの?・・」っていうと

「子供の時、つけられたんだ・・

はじめて人に見せるけど・・」って言いながら、

ちょっと今度は「大粒の涙」がそのうつくしい瞳からは

「溢れ出る」ようだった・・


「そう・・・」と言って

「私」は

「コトバを」

「失ってしまった・・・・」

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