2013年9月9日月曜日

「猫少年」。。あらわる その7:道端のねこ

「でもお姉さんまたどっか行っちゃうの?・・」

ってこんどは

また「悲しそうな痛い」眼で

こちらを懇願するように見て言った。。


「え?・・」って最初は想ったけれど、

”彼”が

「ときどき数か月ほど姿が見えない時があるから・・」

って言った。。


「あ、知ってたんだ・・」と想って。。

いつも

「声」を掛けても

「宙を見つめたままで」

「聞えてるのか聞えてないのか」

わからない感じで

ときどき返事もせずに

「宙に向かって」

独り唄を歌ってる時もあったから。。


そんなに「私のこと」を

「覚えてる」とは

「おもわなかった・・」


「なんでそう想うの?・・」って

「逆に」聞いてみた・・


「また、”いなくなっちゃうのかな・・”って想って・・」って言って。

”恐怖心”と”寂しそう”な一緒くたになったような

”顔”で見つめてきた・・


「少年」は前に

その「通り」で暮らす前に

「孤児院」のようなところに

暮らしていて、

「そこが」

嫌で

「逃げてきた」

ようだった。。


どこにいても

「落ち着く居場所がなくって」

そんなところにいて

「傷つくぐらいなら」

「通りで」独りで

「何も期待しないで」

暮らす方が

「どれほど楽か・・」


そして「少年」は

暮らし始めた・・

あのすすけた通りの隅っこで。。


「道端」で

「少年」に「餌」を求めに来た

「猫」を飼い出して・・


「だって”猫”は

「僕の気持ちを」

裏切らないから。」

って

言って。。

「抱きしめたら、あったかくなって

ずっとそこにいてくれるんだ・・」

って

言って。

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