2013年6月6日木曜日

Dancing with the shadow under the Moon spot Light .. "テキサス"のある街のバーで。。 In the Middle of nowhere..

「ある日の夢・・」

私は、
目を瞑って、
右手を真っ直ぐに肘で折りながら前に上げる。。

すると音楽が鳴りだす・・

どこかで聴いたことのある。。



" Calling you " from Bagdad Cafe

砂漠の近くの名もないバーだけと数軒の家だけが佇む街。。

夜になると人影もまばらだ。

そんなバーで、ぐうぜん出会った数人しかいない客と一緒にカウンターで飲んでいるとこの曲がかかった・・
「どこか」で聴いたことのある。。

テキサスのメキシコの国境近くの街で、
懐かしいこの間までいたスペインと同じのスペイン語の唄・・

”Quisiera llorar y quisiera morir de sentimento..”

そして私はこの”唄”の世界に入って行く・・

右手を直角に前に挙げながら、真っ直ぐに足を揃えて。。

まるで”クリスティーナ”が、映画の中のヴィンセント・ガロの横で、ボーリング場の中で、ムーンライトのような”スポットライト”を浴びて、踊りだすときのように・・


 " Christina "dancing with " Moonchild " from Baffalo '66

赤い昔買ったフィフティーズ風の、白い小花柄の入った、ウエストのキュッとした、胸元が少し開いて衿の立った、裾の広がったワンピースに、ロンドンで買った赤いストラップ付きのかかとがスクエアのパンプスを履いて、足を揃えながら、目を瞑りながら誰かを待っている。。

すると、ジュークボックスから流れてくるこの曲に合わせて、周りのライトが落ちて、
そこには”私だけ”が暗闇の中、かすかなムーンライトのスポットライトの光のようなものに照らされてバーの誰もいない店の真ん中に立っている・・

すると誰かが、少し私から楕円形に広がった、建物の中の月明かりに照らされて出てきた。

そして”彼”は、私の手を取って、暫く私の腰に手を当てて踊っていて、少し悲しそうな目をしながら私をみつめて、その後少し名残惜しそうに私を離してくるっと回転して、その”光の環”から出て行った・・

そしてまた音楽は続く、
そこには”あの”ポルトガル人の男の子たちがいた。
まるで”子供の頃から”の知り合いのような、イタリアで”わたし”を守ってくれた”ふたり”の男の子たち・・

ひとりは私の手を少し取り、あの初めて会った時の”美しい”瞳で”わたし”を見つめてくるっと回転しながら踊っている。。あんなに「ダンスは嫌い」って言ってたのにね・・ ”最後”に逢った時の”うつろ”な瞳ではなくて、元気そうで・・ そして次につき合った、あのちょっと茶目っ気のある子が出てきて、凄く私の顔を見ながら前のように、何度も私の名前をまた読んで、嬉しそうに手放したくないように、手を握って、片手を腰に廻して踊ってる・・ なんだか”わたし”とまた逢えて嬉しそうに・・ また”いつものように”私を半分からかいながら、わらってるよ・・ 

そして次に、あのオーストラリアで出逢った、あの背の高い男の子が出てきた。。いつも”私”の後を追いかけてきてた。。何時も。そしてまたあの時”オアシス”を弾いてた時のように”ギター”を後ろに抱えて、くるっと廻りながら、今度はちょっと恨めしそうな、引き顔で、でも子供みたいな目つきでまた”私”を見ている・・ でもちょっとだけだった・・
そしてその時に出逢った”ポール”が最後にお別れの時抱き合った時のように、またお互いの気持ちを確かめにやってくる・・ ”ほんとうに抱き合えばよかったね・・”って。
今度は一緒に寄り添って踊った・・

そして暫くして、音楽がふと立ち止まって、ムーンライトの端にあなたの足元が見えた。

まさか来るとは、って感じだったけど、立ち止まって私の方を、最後に見た時みたいに躊躇しながら、見つめていたから、なんだかまだ”気まずい”のかと想って、私も立ち止まったけど、今度はすぐに寄り倒れて吸い込まれるように、私の方にやって来て、手を取った・・
”まだ怒ってる”のかと想ったけど、髪を撫でて、やさしく愛撫しながら、私の両方の手を暖かい手でとって、右手を挙げながら、その曲に合わせて、”ワルツ”を踊ってるんだ・・

そして腰にも手をまわして来て、よく見てみると、”瞳”が熱くなって、涙が少し浮かんでいた・・
そして”・・やっと逢えた・・”って、やっと言って、私の方を見ながら、泣き出しそうになってるのを体が熱くなってるのを感じながらもこらえている・・ ”ああ。。”って、泣き出しそうになりながら、私の身体を抱きしめて、ぬくもりを感じながら、崩れ落ちそうに、また何度も”ああ、やっと逢えた・・”って。。
そんなにも”感情”を露わにしているのを”はじめて”みたから、きっと”寂しかった”んだって。。
" Yo vivo sin luz, sin amor.." あの"ライクーダー"の唄がまた重なって・・
私も彼の髪を後ろから手をまわして、抱きしめてあげた、やわらかくソフトに、彼の”気持ち”を胸に熱く感じながら・・一緒に最後まで踊っている・・

" Quisiera llorar y quisiera morir de sentimento.. ~もう泣きたくて、この気持ちの為に死んでしまいそうだ~・・ "そんなライクーダーの唄う曲が”ホール”に響いて、彼の”身体”にまた木霊して、”唄”がそこから出ていくのがみえる・・ ”そんなにも”想っててくれてたなんて、今まで気づかなかった・・

"もう、どこにも行かないから・・"
 そう、言うと、彼の泪がはにかんだ、でも少し苦みのある”笑み”に変わった。あの時私が好きだった、”彼”の笑顔に少し近づいて。。でもまだ”私”のことは信用できてないみたい・・ あの時何も言わずにあんなに好きだった”彼”を独りきりに残して行ってしまった、”わたし”をまだ心の中で許せずに、想い出しながら・・ でもまだ再会を喜んで、泣きながらもずっと私に寄りかかりながら、踊ってる。。”わたし”の身体の温か味を踊りながら抱きしめて、確かめながら。お互いに。手を何度もやさしく、でも強く握りなおして、相手を感じながら、ね。

そして店のライトが元に戻って、そこにいた、昔のボーイフレンド達が、ストールに座りながらも”周り”にいて、最後に踊った”わたし達”の周りを囲んで、わたし達に向かって、”拍手”喝采をしてくれてる・・ ”みんな”喜んでくれてるんだ・・

そこで終わり。お互いの手を繋いだままで少し揚げてそこにキスしながら、そしてそのまま相手を見つめて手を繋いで、一緒にいる、わたし達・・


 " Cancion Mixteca "by Ry Cooder 
from "Paris, Texas"

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