2013年6月19日水曜日

Dream in "Wonderland" still continues.. Gold speaks out of his mind

GOLDはその日、”治療室”に入れられていた。。

アリスはそんなGOLDを気遣って、様子を見に行った。。”看護婦さん”達の見えない間に・・

鉄格子のはめられた部屋の中で、

GOLDはひとり壁の方に、頭を垂れて、下を向いて、力なく座っている。


そこへアリスが 「GOLD君、だいじょうぶ?・・・」って今日はいつもは年上だけど、呼び捨てにしているGOLDに、ちょっと心配しながら、問いかけた。。

すると眠っていたのか?ぴくっとして、ちらっとその垂れた長い前髪の間から、
まるで”ライオン”がそこから除くように、ちょっと最初はまるで警戒心からか、”敵を睨みつけるような目つき” でアリスをみたけれど、それがやはりアリスと気がついてから、ちょっと安心したのか、ふッと下を向いて、ちょっと自虐的にもみえる息を漏らしてから、ちょっと下から、またそのライオンのタテガミのような”前髪”からアリスを今度は少しだけ安堵感のある、でもまだ少し怯えているような警戒が完全に解けてないような目で、少し上を見上げてアリスを見つめていた・・

昨日遭ったことは、ちょっとビックリするようなことだった。。
アリスの中でも。
GOLDにとっても自分でもかなり自分自身に”驚いた”に違いない。。

いつもGOLDは勘違いされてるけど、、あれは”向こうが悪い”とアリスも感じてた。。


きのう、”食堂”に、いつもは部屋で食べてるんだけど、”先生”の勧めもあってはじめて行くことにした。
すると、そこに”中学生”くらいのお兄ちゃんたちも来ていた。。
食堂にGOLDが入った途端から、その”お兄ちゃん”がGOLDのこと”睨み”つけてることはアリスも感じてたけど、なんだか近くに寄らなくていいのに、”そこ”しか開いてなくて、席が他に見つからなくて、”その”近くに、お盆を持って、座らなくてはならなくなってしまった。。

そしたらGOLDは、元から気がついてたみたいだけど、アリスがそこしかあいてないから、ってGOLDを呼ぶようにしたから、その近づいて来たGOLDに対して、本当に先に”気が立って”嫌だったらしく、近づこうとしているGOLDに向かって、「お前、何いきがってんねん? その頭!!!・・」って、小さいお皿がいくつも乗ってるお盆を持ってるGOLDの頭をいきなり飛びかかって、つっかんで降り倒そうとした。。

アリスはその時”うわ~~~・・・やめて”って心の中で叫んで、
その場面を心の目とあわせた指をふさいで、閉じようとしたけれど、もう遅くって、
”がちゃんッ”という、お皿とお盆が落ちる音が、”遠くから”聞こえる。。。と想ったら、
もうすでにその中学生に対して、GOLDが顔面からなぐりかかっていた。。
「おりゃ!!!」って言って、
そこの横にあった、机もぶった押して、その後、そこにあった、椅子まで取り出して、
その子に頭の上から振り落として、殴りつけようとしていたら、やっと
”傍”にいた患者さんの一人と一緒に、看護士さん達がやって来て、「GOLD、やめなさい!!!!ッ!」って、3人がかりぐらいで”彼”を止めようとした。。

もうGOLDは3人の大人に抑えられて身動きもできなかったけど、
もうそんな人達には抵抗する気もまったく最初からなくって、もうだらんと手の力を抜いたままで、
その人たちに抱えられるままにして、腕を伸ばしたまま、まるで”たましい”が抜けちゃったみたいに、
その”中学生”の方だけを視線は見ていた。。何かまるで”とおく”の事を見ているように。。

アリスは”やっちゃった・・”と想って、やっと”指”の間から光景を見るようにしていたけれど、
その時には、”GOLD”は部屋から、看護師さんに両手を抱えられてひっぱられるようにして”出て”いくところだった。。「ふだんでも”問題児”扱いなのに・・」。。そんなGOLDをなんかアリスはまるで自分の事のように”哀しく”みていた。。

さっきの中学生は、宙を見ながら目だけが過ぎ去った光景のそこだけを凝視して、
そのままがくがくぶるぶると震えていた。。

アリスはそんな姿に同情することもなく、「自分が悪いのにね。」って心の中で吐き捨てるように、「バカ・・」と、想っていた。。


そして、その後、(その日の夜はGOLDは”部屋”には帰ってこなくて)
GOLDが鉄格子付きの部屋にいれられてしまっているのを知って、
話しかけに行った。。

「・・・どう? だいじょうぶ?・・」って、他には言葉がつまってしまって、声を掛けられなかったけど。。
GOLDはそんな自分を”恥ずかしい”とは想っていたけど、アリスが来てくれたことに内心”ちょっと”あんしんしていた。。”あ、じぶんのこと、気にかけてくれる人が、まだこの”世の中に”まだいるんだ”、って。。”自分はまだ見捨てられていない”ってそんな少しだけ、真っ暗闇の心の自分がいまいる部屋のなかに、すこしだけ、”鉄格子付き”の窓の明かりが、”光”のすじが入って来るような気分になった。。

すこしだけ、そのアリスのやさしい小鳥のさえずりのような声を聴いた後に、元気になって来たので、
ちょっと下を向いて、ふっと顔が笑顔に自笑してる笑から、少し解けて、ふっとまた一息ついて、
アリスに、「うん、・・じぶんがおもったほど悪くはないよ。それほど・・」ってふっと笑って言ってみせた。
なんだかそんなGOLDを見て、アリスは、GOLDの声がまた痛々しくて、悲しくなってしまう。。。

GOLDは小さい時から”おかあさん”がいなくて、お父さんに育てられてたんだけど、
そのお父さんとも何かあったみたいで、その後すぐ”施設”に保護されて最近は過ごしていた。。
そこから”連れて”こられたみたいだけど、きっとこの子は”私以上に傷の深い子なんだな。”って
本人には云わなかったけど、内心感じていた。。

そしてGOLDは、こんどはまた自笑しながら、
「僕達は、”歪んだこども”なんだよ。。だから”こんなところ”にいれられる。。」、って言ってみせた。。
まるでアリスと出会ったさいしょの頃、「君も僕も頭がおかしい、だからこんな所に来たんだ。」って木の上から、アリスに言い放った時みたいに・・ ”その目”は、声は笑ってるけど震えてて、ほんとうに悲しそうだった。。でもこんどはアリスじゃなくて”自分自身”を憐みに溢れて、言いかけてるような気がして。。

「・・・そんなことないよ」とアリスが言いかけて、
「あれはGOLD君が悪いんじゃないから・・大人たちがいつも私達のことを”勘違い”するだけ・・・ 」って、まるで半分”じぶん”にも、言っているように、やさしさを持ちながら、GOLDにその言葉を言ってみた。。

そしたらGOLDは、いつもはアリスたちの言ったことを結構否定してかかるのに、”その時”だけは、
「・・・そうかな。。・・」って言って、けっこう素直に、こんどは肩の力が抜けたように、ちょっと上を、宙の方を、悲しい涙が溜まりかけた目を上にそっとむけて、すこしだけ希望のシャボン玉でも浮かんでるように、宙を見上げて、アリスには、その目がうるんで、まるで透明の虹のように”光って”見える瞳で、悲しく言った。。

「うん・・・・。」って、その時はそれしか言えなかった。。

しばらくその日は、”夕やみ”が近づいてくるまで、そう言った後、背伸びをやめて、アリスもその扉の向こうにじっと、GOLDの”悲しみ”を感じながらじっと座っていた。。いつもNoriがアリスにしてくれるみたいに。。

GOLDはGOLDで、アリスがそのまま帰ってしまわないで、”扉”の向こうにいることを感じていたけど、じっと少しさっきより斜め上の方を向いて、膝をかるくかかえて、なにか物思いにずっと沈んで浸っていた・・ ここに来るまでの、家にいた頃の、まだ”おかあさん”がいたころの、”あんぜん”な気持ちと、アリスがしてくれたような、”大丈夫よ。安心して。。”というおかあさんの”やさしい”囁き声のような声がまた聴こえてくるような気がして。。


IN MY WONDERLAND NO.19 ~ 3rd Part of the Story starts ~”

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