2013年7月21日日曜日

セルロイドの人形・・ (鏡の中の会話)

男の子

「君の名前はなんていうの?・・」



「アリス・・・」

男の子

「それはもう聞いたよ。 ほんとうの名前をおしえてくれないかな?・・」



「・・・・・ あなたも”猫”なんでしょう?・・」

男の子

「・・・」



「私あなたと話してると、なんか今”くにゃくにゃ”の心臓に触ってる気分よ。。 ほら、なにも感じないわ・・」

男の子

「ほんとだ、なにも感じない・・」



「おかしな気分ね。痛くもなんともないわ、あなたと話してると・・」

男の子

「まるでセルロイドの人形になった、自分の体の心臓を触ってるような気分だね・・お互いの。。」



「あなたは私でしょ?だから触れないのよ、お互いの体を。じぶんのを感じているだけだから。。」

男の子

「でも僕は君がずっと存在していると信じていたよ。 いや”存在”して欲しいと願っていただけなのかもしれないけど・・。」



「私あなたの想像の産物なのかしら? ここに生きてるのに・・」

男の子

「ふしぎな気分ね。。」



「そうね。。 私たち、”なにもの”なのかしら。。」

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